保護者の推薦

 

 

 

自信過剰の能書き男。

そんな風に葉月にののしられ(いえ、この表現は五月さん自身が先に使ったんだけど)
五月&葉月のバトル(笑)はしばらく続いた。

葉月も初めのうちは落ち込んだり泣いたりもしたけど
でもこのやりとりを楽しんでいたことも事実。

前のページのメールをもらってすぐに(翌日にちゃんとパソコンに返信したんだけど)
とりあえず携帯で「バカヤロー!」って一言メールしたら
「ふふ。予想した通りの答えでした(笑)」
なんて返信が戻ってきた。

 

くぅ〜、ムカつく〜〜!

 

試されてるのかな?って思うこともあるし、
葉月のこういう反応を全部わかってて楽しんでるのかな、なんて思ったりもする。

客観的に考えれば葉月は結構ヒドイ目に合っている。
能書きばかりで何もしてくれない五月さんにイライラもしてた。

それでも葉月が未だに五月さんに懐いているのは
五月さんからの好意(親心とも言う)を常に感じていたことと、
葉月は基本的に頭のいい男が好きだってことと、
それからやっぱり「五月ワールド」は居心地がいいってことなんだろう。

 

 


ナオトさんと遊ぶのは楽しかったし
葉月はナオトさんのことを本当に好きになっていたから
「遊んでくれないなら五月さんは五月さんで置いておけばいいや」っていう気持ちになっていた。
これからどういう進展になるかはわからないけれど、
時間が経てば状況も自分の気持ちも自然とハッキリしてくるだろうって思ってた。

 

でも、五月さんから「ナオトさんと付き合うのがいいんじゃないか」って言われたことは
今だから言うけどかなりショックだった。
自分でも漠然とそう思っていたはずのことを五月さんから言われてショックだっていうのは
五月さんがナオトさんを推すってことは五月さんが退くってことだからだ。

この頃には、Bパターンどころかランチで会うって約束も遠い昔の話になってしまっていて、
葉月と五月さんがお付き合いして定期的に会ったりエッチしたりってことは
「たぶんもうありえないんだろうな」って感じていた。
ずっと先のことはわからないけれど、
でも五月さんの状態は「来月急にヒマになる」っていうような様子は全然なかったし
葉月もあまり期待をしなくなっていた。

 

わかってはいるんだけどね、
ハッキリ言われるとやっぱり淋しい。

だから葉月は
「今後も葉月のブレーンとして側にいて頂けますか?」
なんて、お願いのメールを出したんだ。
そのお返事がこれ。

 

うん、五月はそういう時便利ですよ。是非ご利用下さい(笑)。
ていうか、過去カノも含めてなんですが、ちょっとだけ五月と仲良くしてすぐ離れ、
「五月アフターサービス」を利用するのが一番賢い五月の使い方。
かなりマジメにそう思います。

 

五月アフターサービス....?

 

 

 

 

すでに「アフター」なのかいっ!(-_-;)

 

 

なんだよ、それ。
五月さんがマメにメールをくれてたのは「アフターサービス」のつもりだったのか!

葉月はこの「アフター」って言葉にかなり凹む。
期待して待ってた自分がバカみたいって思った。
「辞退」も「ナオトさんを推薦する」のも、
状況を考えればそうするしかないっていう判断であって、
でもどこかに今後を期待させるような雰囲気があった(と葉月は勝手に思ってた)。
「アフター」じゃなくてこれから始まる関係なのかと思ってたよ。

 

そういうことかよ?
終わってるのかよ?

この「アフター」っていう言葉はある意味、葉月の失恋の瞬間だったよなーって思う。
この時はかなり凹んだもの。

 

でもそれならそれで「五月アフターサービス」とやらを
最大限に利用させてもらおうじゃないのよ!

って葉月はこの時開き直ったんだけどね。
だからまだ懐いてる。

 

 

 

そしてもう1人の保護者、
蔵人さんからも五月さんとほぼ同日にメールが届いていた。

「ナオトさんに決めればいいんじゃないですか?」

 

「え?」
って思った。

これって一体どういうことなのよ?
保護者が二人、揃いも揃って同じ日にナオトさんを推薦するメールを送ってきた!

ちょうどその頃日記にはお船のラブホに遊びに行った時の話とか
ナオトさんとのラブラブな様子をノロケている時だった。
だから五月さんと蔵人さんが「ナオトさん適任!」って思ったのも自然なことなのかも知れなかった。

だけど....。

 

 

おりゃぁ〜、おめぇら〜〜!
二人で揃って葉月から引くのかぁ〜〜〜?

 

っていう気持ちが襲ってきて、急に淋しくなってきた。

 

 

五月さんとのメールでは
葉月は「バカヤロー!」だの「この能書き男〜!」だの「デーモン五月〜!」だのって
悪たれの連続だったのに対し、
蔵人さんとのメールで葉月は怒ったことなんてなかった。
蔵人さんは葉月を怒らせるようなことは言わない。
主張がないわけじゃないんだけど
いつも静かに優しく語りかけるようなメールをくれる。

その蔵人さんに葉月が一度だけちょい切れしたことがある。
ナオトさんを推薦してきた時にこんなことを言ってきたからだ。

 

元々僕がパートナー候補に立候補したのは葉月さんを元気づけたかったからで
葉月さんが元気になった時点で
僕の目的の半分以上は達せられています。

 

 

 

ぬゎんだとぉ〜?ごるぁ〜〜〜!(-_-;)

 

 

初めから葉月と付き合う気はなかったってことかよ?
「本気で獲りに行く」って言ってたのは嘘だったのか〜〜〜?

 


大好きな二人の保護者に
1人には「アフター」と言われ
1人には「付き合うことが目的じゃなかった」みたいなことを言われ、
葉月は有頂天になってた自分がピエロだったような気持ちになって落ち込んだ。

 

とほほ。

 

 

もちろん、二人の保護者さん達に悪意があるとは思ってない。
二人とも、いつも葉月のことを心配してくれてる。
二人がナオトさんを推薦してくれたっていうのも流れを考えれば当然だったと思う。

でもねー。
葉月のことを思えば自分達は退いた方がいいだろう、みたいな「いい人」ってのもねー、
ホンットに「保護者」って感じで色気ないじゃないのよー。
嬉しいことではあるんだけどね。

 

 

でも....それにね、
葉月には二人の推薦をまだ素直に受けられない理由があったんだ。

 

 

 

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