心理戦の達人

蔵人(クロード)さん

 

 

 

蔵人さんは物腰が柔らかい、メールでの印象通りの紳士的な方でした。
1/4はヨーロッパの血が流れているとのこと。(国名は非公開)
そう言われてみると、確かにお年の割には「日本のオヤジ」って感じがしません。
でも綺麗な日本語を話す方でした。

蔵人さんとのお試しは、蔵人さんのお仕事の合間にとても短い時間で行われました。
短い時間しかないのだから駅前のラブホかな、と思ったんだけど
そこはやっぱりこだわりがあるみたいで
タクシーの運転手さんに慣れた口調で「ロシア大使館へ」と指示していました。
ロシア大使館...その裏にはアルファインがあります。
葉月はすぐにわかったけれど、そのことは口にしないで
ただタクシーの中で緊張していただけでした。

 

蔵人さんが選んだのは医療系のお部屋でした。
葉月はちょっと苦手です。
元々医療プレイは好きじゃないし、この手のお部屋は冷たい感じがするからです。

「こういうところ、苦手でしょ?」
と緊張する葉月に蔵人さんは声をかけました。

「苦手です」
と葉月が答えると
「だから選んでみました♪」
と、蔵人さんは意地悪そうに笑って言っていました。
もー、初めから主導権を握られてるって感じです。(とほほ)

蔵人さんと話していると、なんとなく心を見透かされている気持ちになります。
実際、蔵人さんの言うことは大抵葉月の性格や考えていることを言い当てていて
「どうしてわかっちゃうんだろう?」って不思議に思うくらい
いつも葉月のツボを押さえています。

少し世間話をした後、
それまで笑顔だった蔵人さんの声のトーンが急に変わって
「それじゃ脱いでください」とプレイの開始を告げました。

 

服を脱いだ葉月に蔵人さんの縄がかかります。
縛り始める前の縄のさばき方で「あ、慣れてる人だ」となんとなくわかりました。

蔵人さんは葉月を床に仰向けに寝かせて腕と脚を縛り始めたのですが、
その縛り方は葉月には経験のないものでした。

腕は、両腕別々に腕を折り曲げた状態で手首と二の腕を縛ります。
脚は膝を折り曲げた状態で足首と太ももを左右の脚別々に縛ります。
その体勢で葉月は俯せにひっくり返されました。
手も脚も折り曲げた形で縛られていますから
肘と膝だけが床について、四つん這いになっている状態です。

体重が両肘と両膝だけにかかってとても痛いです。
四つん這いではあるけれど、これではとても歩けません。

 

「どうですか?」
と蔵人さんが葉月を見下ろしながら聞きました。

「肘が痛いです...痛くて...なんだかとてもミジメです」
葉月は蔵人さんの足元で動けない四つん這いのまま答えました。

「犬になった気分でしょう?」
蔵人さんの表情を見上げる余裕はなかったけれど、
蔵人さんはたぶん、満足げに笑いながらそう言っていたんだと思います。

 

「この状態でお散歩に行ったりするんですよ♪」

「でも...これじゃ痛くて歩けません」

「その痛いところを無理矢理リードを引いて歩かせるんです」

葉月は首輪のリードを引かれて、痛みに耐えて泣きながらお散歩をさせられる自分を想像して
一層ミジメな気持ちになりました。

 

そのミジメな気持ちに追い打ちをかけるように
蔵人さんの指が後ろから、葉月のおまんこに挿入されました。
予期していなかったこともあって葉月は下半身から上半身に電流が流れたような感じがしました。

「あっ、あっ、あああああああ〜〜〜〜〜!」

肘と膝だけで辛うじて立っている状態では体を捻ることも前に逃げることもできません。
体重をちょっと前に移動しただけでも肘への負担が大きくなります。
ミジメにお尻を突き出した格好で、
おまんこをかき回されて、避けることもできない...!
葉月は肘と膝の痛みに堪えながら
おまんこへの刺激をマトモに受け止めるしかありませんでした。

「あうっ、あうっ、あぅぅぅぅ〜〜〜〜....」

蔵人さんの好きなように扱われている葉月は、
自分が犬というよりは「モノ」になったようにすら感じました。
その被虐感は葉月がそれまで感じたことのない、泣きたくなるようなミジメな快感でした。

 

 

その後、婦人科の内診台のような台に乗るように言われました。
葉月は子供を生んでいますからこの手の診察台は初めてではありませんでしたが
「今時、こんなのはどこの病院でも使ってないだろうよ〜」
って思うくらい、年代物の診察台でした。
もちろん電動ではなくて、椅子の角度は手動でキコキコ調節するようなものです。

それがよかったのかも知れません。
お産の時の本当の診察のことを思い出さずに、異常な雰囲気にそのまま飲まれることができました。

蔵人さんは葉月をその台に固定し、
部屋に備え付けのクスコで葉月のおまんこを広げたりしてしばらく楽しんでいました。
自分の内臓を見られることには大して羞恥心は感じなかったけど
蔵人さんがおまんこに息がかかるほど顔を寄せて中の様子を見たりしている時は
さすがに「ひえ〜〜〜〜!」っていう気持ちになりました。

「濡れてるんですねぇ」
蔵人さんが嬉しそうに言いました。
葉月は自分がさほど感じているとは思わなかったので何も言わなかったのですが
引き抜かれたクスコを「ほら」と言って見せられた時、
そのクスコの内側にたっぷりと白濁色の粘液が溜まっていたので
ここでまた「ひぇ〜〜〜〜〜っ!」という気持ちになりました。

 

 

 

こういう画像を出してしまっていいものかわかりませんが
(どこまで修正すれば違法にならないのか?)
葉月は後になってからこの画像を見て
「こここ、こんなのを見られていたのか〜〜〜〜!」
と、赤面したのを憶えています。

そう、蔵人さんとのプレイはその時はわからないでいても
後になってからじわ〜〜〜〜っと羞恥心が湧き出てくるようなことが多いのです。
そういう独特の雰囲気を持っている人だなぁ、と葉月は感じています。

 

それから、葉月は内診台に乗ったままで、蔵人さんと少しお話をしました。

「葉月さんはオナニーしたりすること、あるんですか?」

「え〜っと、そうですね、たまに...します」

「そうですか。じゃ、ここでやってみましょうか」

「え?え?今ですか?」

「そうです。どうやってやるのか見せてください」

まるで好きな映画の話でもしているような普通〜〜〜の口調で
蔵人さんは葉月に促してきました。

 

「ダメですダメです、絶対ダメです!
葉月はそういうの、ダメなんです!!!」

葉月はそう言いながら「これは大変なことになった!!!」と半ばパニックになっていました。

 

ここで葉月は「蔵人さん、恐るべし!」と感心していました。
どうしてわかったのか、葉月の弱点を見事に見抜いていたからです。

そうなんです。
葉月の弱点は「能動的な行為」なんです。
縛られて無理矢理とか、拘束されていたので抵抗できなくてとか、痛いのが嫌だから仕方なくとか、
そういうことは自分に言い訳が立つのでいいんですけど、
自分から進んでやる行為というものにもの凄く抵抗があるんです。
騎乗位が苦手なのも同じような理由だと思います。
とにかく、自分から積極的にする行為がとてもとても苦手なのです。

 

「やってみましょうか♪」

こういう言い方を蔵人さんはするんです。
「やりなさい!」と命令された方がどんなに気持ちが楽だったか。
そんな葉月の気持ちを蔵人さんはお見通しで、
決して強制するでもなく、厳しい口調でもなく、
葉月が自分から進んで始めるように、優しく誘ってくるのです。
葉月は精神的に追い込まれました。

「マジで、マイッタなぁ...」
心から「とほほ」な気分でした。
オナニーするところを人に見られるなんて、絶対にしたくない!
でも、「絶対にしたくない」葉月が、
きっとそのうちやり始めるだろうということを蔵人さんはわかっているような様子でした。
ここで断固として拒否してやらないことももちろんできました。
だけど、それをしたらこの場の雰囲気が悪くなる。
葉月の性格から考えて、葉月は最後まで拒否はしないだろう。
確かめたわけじゃないけど、蔵人さんはたぶん、葉月をそう見切っていたんだと思います。

 

「わかりましたよ、やりますよぉ。でもたぶん、気持ちよくなれないですよ」
葉月は観念しました。
「やってみなくちゃわかりませんよ」
蔵人さんは励ますような口調で言いました。

「絶対にイケないですよ!」

「いいじゃないですか、イケなくたって♪」

そんな言葉に励まされて(どーしてこんなことで励まされなくちゃいけないんだよ!)
葉月はしぶしぶローターのスイッチを入れました。

 

 

何を考えてしたらいいのかわかりませんでした。
ただひたすら、ローターの振動に身を任せていました。

恥ずかしくてほとんど目をつぶっていたような気がするけど
カメラのシャッターの音は時々聞こえていました。
少し目を開けると蔵人さんが静かにこちらを見ています。
薄暗かったので表情まではわかりませんでしたが
葉月の行為をじっと観察しているのは感じました。

「見られてる!」

初めてのこの異常な体験に、葉月は興奮し始めていました。

 

蔵人さんの存在を、頭の中と視界の端っこで常に感じていた葉月でしたが、
途中からそれが気にならなくなっていました。
それは葉月にとっては不思議な感覚でした。

蔵人さんの存在は感じる。
でもその存在は「気が散る」存在ではなく、快感を増幅させる存在に変わってきたように思います。

頭の中が真っ白になっていました。
声を出していたような気がするけど、よく憶えていません。
時間がどれくらい経っていたのかも、よくわかりません。

 

本当に、何がなんだかよくわからないうちに葉月の頭の中に白い閃光が走って、
葉月はイッてしまいました。
手の力が抜けて持っていたローターが床に落ちて、ダダダダダダとすごい音がしました。
その音で葉月は我に返りました。

目を開けると蔵人さんがいて、葉月は急に恥ずかしくなりました。

「イキました。ありがとうございました」

と、確か言ったような...。

 

「イケたんですね。よかったですね♪」
と蔵人さんは自分のことのように喜んでくれて、
そのエロ度のない笑顔が葉月を「とほほ」な気分にさせました。

こ、コイツ〜〜、なんてヤツだ〜〜〜。
結局葉月に指一本触れないで葉月をイカせやがった。

と、ちょっと言葉は悪いけど、そんな悔しいような憎たらしいような気持ちでした。
蔵人さんは結局、最後までズボンのベルトはおろかネクタイも外しませんでした。
そういうところも葉月が自分をミジメに感じる理由です。

そして一方では「大したもんだな」と感心もしていました。
うまく言えないんですけど、本当に独特の雰囲気を持っている人なんです。
SMと言ってもビシバシ系じゃない。
口調も穏やかで、蔵人さんのしゃべっている声だけ聞いても
たぶん聞いた人は喫茶店かどこかで話している声だと思うほど「普通」なんです。
なのに葉月はその蔵人さんの思い通りに操られてしまうのです。

こういう心理戦のような駆け引き(実際には全然駆け引きになっていないんだけど)に
葉月は慣れていない、と言うか「完全に無防備」です。
だから葉月は簡単にやられてしまったという感じです。
そして後から湧き出てくるもの凄い羞恥。
完全にやられたー!という敗北感がありました。

 

 

 

葉月がイクのに時間がかかったからか、
蔵人さんが仕事に戻らなければならない時間になっていました。

「予定ではこれから葉月さんとエッチするつもりだったんですけど」

と、蔵人さんは残念そうにそう言いました。

「自分のことを惨めに辱めた男に優しく抱かれるっていうのもいいでしょう?」

とほほほほ、そりゃ〜ミジメだわ、と葉月は思いました。

 

 

身支度をしてアルファを出てタクシーに乗り、蔵人さんの仕事先の駅まで行きました。
蔵人さんはお仕事に向かい、
葉月は駅前で独りになってついさっきまでの夢のような2時間のことを思い出していました。

急にお腹が空いてきて、駅前のパスタ屋さんに独りで入りました。
パスタを注文してそれができるまでの間、
葉月は蔵人さんがどんな写真を撮ってくれたのかデジカメを見てみました。

まず出てきたのが1枚目のクスコの写真です。

 

隣の席の人に見られなかったか、ドギマギしてしまいました。
急に猛烈な羞恥心が葉月を襲いました。

「なんだか凄く余韻を残してくれる人だなぁ」

葉月は再度そんな感心をしながら、
お店のお姉さんが運んできたフレッシュトマトのパスタを食べ始めました。

 

「今度はもうちょっとゆっくり会いたいな」

それは葉月の正直な感想でした。

 

 

 

 

 

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