福耳の悪魔 3

 

 

 

さて、場面は大通公園に戻って、
ベンチに並んで座って一発さんの奥さまを待つ二人。

 

あったかくて、のんびりしてて、本当にいい気持ち。

だけど一発さんは「今日は暑い」とか「ジメジメしてる」とかって、何度も言ってた。
東京人の葉月としては、こんなにカラッとしてて爽やかな気候ってないと思うのに、
北海道の人にはこれでもジメッとしてるのか、と思う。

 

街の光景は、大きな商業ビルが建ち並んでいて、
東京のオフィス街とそんなに大きくは変わらないと葉月は思ったんだけど、
違うのはやっぱり空気だ。
湿度と爽やかな風が全然違うんだなーって思った。

 

あと、歩いてる人の表情が違うなって思った。
時刻は夕方5時過ぎだったから
仕事を終えたサラリーマンの人が帰宅するのか飲みに行くのかわからないけど、
たくさん歩いてる時間帯だった。

背広を着たその人達の表情が、東京の人と全然違う。
なんか、セカセカしてないし、しかめっ面してない。
東京の丸の内あたりの人はもっと怖い顔して歩いてるもんなぁ。
この違いも空気と大地の違いなのかな、なんて思う。


一発さんの声

爽やかな風に吹かれながらベンチでしばらくお喋りをしていたら、
一発さんの奥さま登場。

 

うっわー、細いー!カワイイ系美人―――!
しかも超ミニスカートで脚ほそーーーー!!!

 

「あ、あ、あ、どどどどどーも、葉月ですー。今日はどうもすみません」

って、一発さんに会った時よりも緊張してしまって、何故か謝ったりしてる葉月。(^_^;)

 

さぁ三人揃ったのでお食事にGO!

って言っても、結局入ったお店はススキノの居酒屋。
今度は大漁旗が壁にペタペタ貼ってある、漁師さんのお店―!って感じの居酒屋。
いけすもある。(わーい♪)

そこでまたいろんなお喋りをしながらビールビールビール♪

 

ここで一番おいしかったのが、じゃがいも!

ホイルに包んで焼いたのにバターが乗せてあるだけの、
ごくフツーの「じゃがバタ」と言われるものだったんだけど、
いもがねー、甘いのよ!

こんなおいしいじゃがいも、食べたことないと思った。

 

「北海道の人って、いつもこんなにおいしいじゃがいもを食べてるんですかっ?」

って葉月が大感動してるのに、一発さん夫婦は

「こんなにおいしいって…、これ、普通だよな?」

「そうだね、まぁまずくはないけど、普通だね」

なんて、あたり前の顔してる。

 

うーん…、カルチャーショックだなぁ。
葉月の知ってるじゃがいもって、甘くないぞー!
これって、サツマイモみたいに甘いじゃん!

感動しつつ、ビールは進む。


一発さんの声

 

「あのー、奥さんは『裏葉月』なんてサイトをご覧くださったことはあるんですかね?(上目遣い)」

葉月のことをどれくらい知られているのかなぁ?
と思って奥さまに聞いてみた。

 

「えーと、ないですぅ」

って、サラッと返されて、

「あ、あはははは、そそそそーですよね!
いえ、そんなに有名なサイトでもないんで…、そうですよね。あはは」

と笑う葉月。

 

「女の人がやってるサイトでは老舗中の老舗って感じの有名なサイトなんだよ」

って感じで一発さんがフォローしてくれるけど、
いえいえ、いいですってば。(^_^;)

それに、知らなければ知らないで、
変な先入観(変態だとか)を持たれないで普通の人としてお話しできるじゃん。

 

と、普通の人だと思われたいくせに、その後すぐに

「一発さんのこの爪、おまんこに入れられたら痛かったりしますよねー?」

なんてことを大きな声で聞いちゃったりしてんだから全然ダメ。(^_^;)

 

奥さまも、聞かれたことに全然驚かないで、

「そうなんですよねー。時々痛いんです」

なんてあっさり答えてくれちゃうところが大物!

 

痛くならないやり方があるんですってば!」

って一発さんがまた自己フォローする(笑)。

 

おもしろいなぁ、このご夫婦。
ちょっと見た感じは一発さんがいろいろ仕切ってるように見えるけど、
実際は細かいことにこだわらない奥さまの太っ腹なところがあるから、
一発さんが気分よく「夫」をやっていられるんだろうなって感じがする。

 

一発さんがトイレに立った時に、葉月が

「一発さんておもしろくて、いい旦那様ですね」

って言ったら、奥さまは

「ありがとうございます(にっこり)」

って嬉しそうに答えてくれた。

 

この返しに葉月は「うわー、マイッタ!」って思った。
普通なら「そんなことないですよー!」とか、「えへへ、それほどでもー」とかって、
照れたり謙遜したりすると思うのに、
それが全然なくてどーんと真っすぐ全肯定!

あー、奥さまってすっごく素直で一発さんのこと大好きなんだって思った。
一発さんも奥さまのこと、すっごく可愛がってる感じだもんなぁ。

 

いいご夫婦。
いいなぁって思った。


一発さんの声

今度は奥さまがトイレに立った時、奥さまの後ろ姿を見て葉月が

「奥さまは今日、パンツ履いていらっしゃるんですかね?」

なんてことを一発さんに聞いてしまう。

だってだって、
前屈みになったら確実にお尻見えちゃうって短いスカートで
(それが物凄く似合ってて素敵!)
女の葉月でもその中が気になっちゃったんだもん。

 

「どうですかねぇ?今日は履いてるんじゃないかな…」

なんてことを一発さんが言う。

奥さまがトイレから戻ってくると

「葉月さんがパンツ履いてるのか気になるんだって。今日は履いてる?」

ってサラッと聞いてる。
「今日は」ってことは、履いてないこともあるんかい!
(って、最初に聞いたのは葉月なんだけど。あはは)

 

「履いてるよー♪」

って、奥さまは短いスカートの裾を捲り上げて(っていうか、ちょっとあげればすぐに見える長さなんだけど)
カワイイ水玉(だったと思う)のパンツを見せてくれた。

うわー、やっぱり一発さんの奥さまだー。

凄い!
この夫婦、凄い!

一般人には物凄くエロいことが、エロではなくなっていて、
何をやっても「日常」になってる!
その「日常」の基準が変!(笑)


一発さんの声

そんな仲良し夫婦とご一緒させて頂いて、お腹もいっぱいになって、
「そろそろお開き?」って雰囲気になったので、

「今日はありがとうございました。一発さんは奥さまと一緒にお帰りになるんですよね?」

ってことを葉月が言ったら、

「え?帰りませんよ?」

って、一発さん。

「え?だって、奥さま帰るんだから一緒に帰らないと。
葉月、ホテルまではなんとなくわかりますから」

って葉月。

 

「ダメです!」

「だ…、ダメって何?(^_^;)」

「とにかくダメなんです。これから写真も撮らないと!」


一発さんの声

あぁ、そうだった。
サイト用に露出写真の1枚も撮ってくださいねってことはメールでお願いしてあったんだった。
だけどこういう状況で、
どう考えたって奥さま1人を帰すわけにいかないでしょうよ。

 

って思ったら、今度は奥さまが

「あ、アタシ先に帰りますから。そのつもりで来たし」

とかって、普通な感じでそう言ってる。

 

「へ?」

って葉月。

 

「ほらね。」

って一発さん。

 

「いいんですか?」

って葉月が奥さまに確認する。

 

「どーぞどーぞ♪」

って奥さま。

 

この夫婦、やっぱりヘーーーン!

 

 

一発さんにすっかりご馳走になってしまって、三人は地下道を通って地下鉄の駅まで歩く。

駅で奥さまとお別れして、葉月は一発さんと夜のススキノで二人だけになった。


一発さんの声

時刻は10時少し前だったのかなぁ?
時計を全然見ていなかったのでよくわからないけど、そのくらいだったはずだ。

葉月は、とりあえず予約してあるホテルにチェックインだけしておこうと思って、
一発さんと一緒にホテルに向かった。

 

「一発さんがおうちに帰るのに、この辺を何時までに出ればいいんですか?」

一緒にいられる時間があとどのくらいあるのかと思って、葉月は聞いてみた。

 

「え?別に何時でも。タクシーなら数千円だし、泊まっても全然平気ですし♪」

「へ?そうなの?でもそういうわけにもいかないですよね?」

「なんでですか?
相方はさっき、明日のお昼くらいには帰ってくる?って言ってましたけど」

「ええええっ?そうなの?そういうことになってるの?」

「まぁ葉月さん次第ですけど」

「あの、えっと…」

 

そんな話をしながら一発さんと歩く。

どうせホテルに戻っても1人で寝るだけなんだし、
まだまだ一発さんとはお話ししたいことはたくさんあるし、
朝まで一緒にいてもらうのも楽しいなって葉月は思い始めていた。

 

でも…、そんなことになっちゃっていいんだろうか。
ビール飲むだけのつもりで来たんだけど、そんなビッグなオマケがついちゃって、
いいんだろうか。

 

とりあえず、一発さんの終電や門限を気にしなくていいってことを聞いて、
葉月は時間的な焦りを感じる必要はなくなった。

 

ま、なるようになるしかないよね。

 

この時はまだ、そんな風に思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

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