充たされる。

 

 

 

 

「中で出していい?」

って蔵人さんが言ったような気がした。

 

頭の中が朦朧としていた葉月は、一瞬「え?」って思って、
言葉は聞き取れたんだけど蔵人さんが言ってる意味がわからなかった。

 

中で?

中でってどういうこと?

あぁ、おまんこの中でっていう意味か。

中で出すのはダメに決まってるじゃん。

蔵人さん、どうしてそんなわかりきったこと聞くの?

 

あっ、そうか!
生理中だからか!!!

そっかそっか、今日は中で出しても大丈夫なのか!!

やった!
いいに決まってるじゃん。

 

蔵人さんが言った意味がやっとわかって、

 

「いい…」

 

って葉月が言った時にはもう遅くって、
蔵人さんのおちんちんは引き抜かれて背中に出されたのがわかった。

 

あ、背中に出されちゃった…。

ちょっとがっかりしながらも、残念に思う気力も残ってない葉月。

 

しばらくぐったりしていて、
蔵人さんがシャワーのお湯を出す音が聞こえたので慌てて体を起こした。
せっかくもらったのに洗い流されちゃ堪んない!

 

「蔵人さんっ!流しちゃダメですよっっ!!!」


蔵人さんの声

葉月は自分の背中のヌルッとした粘液を手ですくい取って舐める。

体が濡れていたから、いつもより水で薄まってる味がした。

中で出してもらえなかったのは残念だけど、
自分の血が混じった味のを後から舐めるより、
やっぱりこの方がおいしいなって思った。

 

「蔵人さん、最後はお口で気持ちよくなってもらおうと思ってたのに、
結局自分が気持ちよくなっちゃった…」

葉月はバスマットの上にヘタレ座りをした状態で
蔵人さんを上目遣いに見ながら、一応申し訳なさそうな顔を作りながら言った。

 

「いいじゃないですか。僕も気持ちよかったですから」

 

いつもはキッチリ上にあげてる蔵人さんの前髪が
おでこのところに下がってきてた。
その時の蔵人さん、「ふぅ〜」って感じで満足そうだった。
いつもみたいに「葉月さんが気持ちよければいいんですよ」って顔じゃなくて
本当に自分も気持ちよかったって顔してた。

 

「さっき、おまんこよりお尻の方が気持ちいいかもって言ったけど、
やっぱりおまんこの方が気持ちいいってことがよくわかりました」

「ふふ。そうですか」

 

エッチの後、いつもは「ごめんなさい」って気持ちになるのに、
この時はあまり思わなかった。
蔵人さんが出してくれたし、
蔵人さんも気持ちよさそうにしてたのがなんとなく感じられたからだ。

充たされた気持ちになるのって、自分が気持ちよくなるだけじゃなく、
相手にも気持ちよくなってもらえたってわかる時なんだなって思った。

 

エッチの時に、してる最中はそんなことを考えてる余裕はないけど、
終った時に「私ばっかり気持ちよくなってごめんなさい」っていう気持ちになるか、
今みたいにすごく幸せな気持ちになれるかって、
やっぱりおまんこでイってもらえるかどうかなんだ。
後になってからご褒美みたいにお口にもらえるのとは全然違う。(それも好きだけど。)

おまんこで出してもらえると、蔵人さんのことも好きになるけど、
自分のことも好きになる。
蔵人さんを気持ちよくできて「よくやった、アタシ!」って気持ちになれる。

それが、葉月の満足なのかなぁって、
ぼんやりした頭でそんなことを考えていた。

 

 

もうあまり時間がなかったので慌てて撤収作業をして、
蔵人さんがコーヒーを淹れてくれて葉月はケーキの準備をした。

一口サイズの可愛いショートケーキ。
ちゃんとクリスマスの飾りもついてる。

夜景のディナーも、シャンパンの乾杯もないけど、これ以上素敵なクリスマスってない。

 

 

蔵人さんが来年も健康で過ごせますように。
来年も一緒に楽しく遊べますように。

そんなことを祈りながら、ケーキを頬張った。

 

 

ホテルを出たら、来た時には降っていなかった雨が降っていた。
天気予報通り。
今夜雨が降ることを葉月は知っていたけれど、
いつもより大荷物だった葉月は濡れるのを覚悟で傘を持ってきていなかった。
蔵人さんは折りたたみ傘を持ってた。←いつも用意がいい人

傘に入れてくれようとする蔵人さんに

「一緒に入ると蔵人さんが濡れちゃいますから、葉月のことは気にしないでください」

って離れてさっさと歩こうとすると、蔵人さんが

「それは僕がカッコ悪いですから」

って、強引に傘に入れてくれようとする。

 

そっか。
葉月が濡れて歩くと蔵人さんがカッコ悪いのか。
カッコ悪い思いを蔵人さんにさせちゃいけないな。
そう思って、傘に入れてもらう。

気温も低くて雨は冷たかったけど、気持ちはポカポカだった。
今日は写真もたくさん撮ってもらえたし、お尻でエッチもしてもらったし、
凄く楽しかったなぁって思いながら歩いた。

 

駅で、
「今年はこれで最後だし、年末年始はしばらく蔵人さんと連絡できなくなるんだな」って思ったら
ちょっと淋しい気分になった。

「蔵人さん、葉月はちょっと淋しい気持ちになってます」

 

蔵人さんは笑って

「来年もまた楽しい時間を過ごしましょう」

って言ってくれた。

 

先の約束をしない蔵人さんが「来年も」って言ってくれたので嬉しくなった。
蔵人さんのちょっとした一言で葉月はとても元気になるしハッピーな気分になれる。

 

「はい、それじゃ来年また」

「よいお年を」

「よいお年を」

 

ホームに上がるエスカレーターの下でお別れして、葉月は歩き出した。

少し歩いてから、いつもはしないのにちょっと振り返ってみたら、
蔵人さんがエスカレーターに乗るところが見えた。

「あの人が、私が大好きな人なんですよー!」

って、近くを歩いてる人みんなに教えてあげたいと思った。

 

そして葉月は1人で「むふふ」って笑って、
自分の乗る電車のホームに向かってまた歩き出した。


蔵人さんの声

 

 

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