普通の人

 

 

床で倒れていた葉月はベッドの上に移動して横になった。

蔵人さんも隣に来て並んで横になっていた。

 

嫌な奴ですよね、蔵人さんって。

でもその嫌な奴が好きなんでしょう?(笑)

そうですよ。そうだけど、
でも普通の人は仕事の電話してる時にあんなひどいことしないですよ

 

だけど普通の人じゃ葉月さん、ダメなんでしょ?

うぐぐ…、そうだけど、そうですけど…、でも普通の人ってどういう人?

普通の人っていうのは…

って言いながら横になってた蔵人さんが上半身だけちょっと起こして、
葉月の方に顔を寄せてきた。

 

こういうことするんじゃないですか?

って言い終わった時には蔵人さんが葉月の上に重なってきて…、

 

え?

 

!!!!!

 

うわわわわあああっ!!!
キスしてもらってる!!
しかもしかも、普通の人みたいなキスだあああ!!!

 

ちゃんと舌を絡ませちゃったりして、
そしてその間右手で葉月のおっぱいを優しく揉んでくれちゃったりして、
さらにはクリトリスも優しく触ってくれちゃったりして!!!

 

うわー、うわー、普通の人みたいにしてもらってるーーー!!!

 

 

いつもこんな「普通」のことをしてもらえない葉月は、もーこれだけでパニック、
そしてメロメロだ。
蔵人さんが「普通の素敵な人」になってる。(←いつもは素敵な嫌な奴)

 

なんだよー、こういう風にもできるんじゃん!

って、意味もなく腹が立つ。
だってだって、蔵人さんのこの一連の動作って、
キスにしても体の触り方にしても、
すっごく手慣れてるっていうか、すっごくスマートっていうか、
普通に凄く素敵だったんだもん!

 

こういう風にもできるんじゃん!

 

あーうー、あーうー。
もうダメだ…、この意表をついた「普通攻撃」に葉月は完全に白旗だ。

 

 

と思ったら蔵人さんは急に動きを止めて、

で、これで普通の人はこの後クンニするんだと思いますよ

なんてことをサラッと言う。

 

うひぃーー。それはいいです。
クンニはしなくていいんだけど、蔵人さん!

はい?

葉月は「普通」なのに弱いかもです…

ふふ。こんなに濡れてますもんね

 

とほほ。そりゃーそうですよ。
滅多にしてもらえない普通のキスしてもらって、あんなに優しく扱われちゃー誰だって濡れますよ!

あー、「普通」さえも武器にしてしまう蔵人さんって凄い。

 

 

なんだか今日は、いろんな意味で「いつもと違う」。
環境も違うし、何よりも蔵人さんがいつもと違う。

どこが違うか、うまく言葉にできないけれど、
遠慮がないっていうか、強引っていうか、伸び伸びやってる感じがする。

だけどそういう蔵人さんに、葉月は明らかに反応している。
簡単に言っちゃうと、蔵人さんが強引な方が葉月は感じる。
「強引」って言ってももちろん、冷静な蔵人さんであることには変わりないんだけど。

 

今から考えれば、この時そんなことを漠然と考えていたから、
この後の「墓穴」を掘ってしまったのかもしれない。

 

 

 

 

 

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