悲しい犬

 

 

身体を思うように動かせない状態で何かをさせられるっていうのが、
物凄くミジメなことなんだってわかった。

人間じゃない、下等動物になったような気持ち。

 

お試しプレイの時には、蔵人さんに対する気持ちは今とはまったく違ってた。
あの時も「何も考えないでとにかく身を任せてみよう」っていう気持ちはあったけど、
どちらかと言うと「お手並み拝見」って感じで心から信頼してるってことではなかった。


蔵人さんの声

今は違う。
葉月の気持ちは蔵人さんにベタベタで、蔵人さんに言われればなんでもしたいと思う。
呼ばれればシッポを振りながら足元に駆け寄りたい「ペット」の気分。
その蔵人さんに「さぁお散歩です」って言われれば、
葉月はお散歩をするしかない。

 

お散歩したいのに…、できない!
嬉しいはずのお散歩なのに、一歩進むのも不自由な身体を操りながらやっと。

それに、痛い。
痛い痛い痛い!
肘が痛い!膝が痛い!首も痛い!
ボールギャグをされてるので痛いのを伝えることもできない。

 

ヨタヨタモタモタ一歩ずつ進む葉月を、蔵人さんはたぶんおもしろそうに見ていたはずだ。
葉月は一生懸命なのに、
そんな自分をおもしろそうに見られてるってことがとてもミジメで情けない。


蔵人さんの声

お部屋を一周したところでお尻にアナルクリニックを挿れられる。

あぅ…!

久しぶりなのにお尻は全然痛くない。
痛くないどころか、すぐに気持ちよくなる。

 

アナルクリニックを挿れたまま、またお散歩の続き。
シッポをつけて葉月はまたお部屋の中を歩く。
お尻は気持ちいいけど、肘や膝の痛さの方が強くてもちろん没頭はできない。
ただ、シッポをつけられたことでミジメな気持ちが増幅する。

さらに、おまんこにバイブも挿れられて、縄で固定されてしまった。
シッポが2本になる。


蔵人さんの声

お尻とおまんこにバイブを挿し込まれ、「お散歩」はまだまだ続く…。

 

 

部屋の中を何周しただろう?

葉月の肘と膝は限界に近づいていた。

でも、いつもは痛いことではスイッチが入らない葉月が、
この時はなんだかいつもと違うモードになっていた。

 

いつもと違う雰囲気の場所で、いつもと違うこんなミジメなお遊び。
いつもなら、
葉月の(へなちょこな)限界を蔵人さんは見切ってくれるのに、
今日はなかなか許してもらえない。
苦痛を蔵人さんに伝えることすらできない。

それに、何故だかわからないけど、
足元しか見えない蔵人さんがとても楽しんでいるように思えた。
葉月がギリギリの状態で苦痛に耐えてる様子を見下ろして楽しんでるとしか思えない。


蔵人さんの声

その、なんとなく感じる雰囲気に、葉月は飲まれた。

ミジメな自分を見て蔵人さんが喜んでる。
蔵人さんの顔を見てないから葉月の勝手な想像かも知れないんだけど、
思い込みでもなんでも葉月がそう感じてしまったから、 それが物凄い被虐感になって、
それは同時に葉月の快感を呼び起こしていた。

肘や膝の痛みよりも、バイブの快感の方が上回るようになってきた。
…というよりも、肘や膝が痛くて酷いことさせられてるからこそ、
そんな自分に感じていたっていう方が正しいかも知れない。

とにかく葉月は今までにない新しい境地に入りかけていた。

 

苦痛を苦痛と伝えられない。
痛いことから逃れられないばかりか、
蔵人さんの意思でいつまでも痛い肘と膝を進めなくちゃならない。
葉月に選択権はない。
あるのは蔵人さんの意思だけ。

その時の葉月は「蔵人さんにリードを引かれてる限り、進むしかないんだ」って思ってた。
そんな自分を意識すればするほど、
バイブの快感が増してくるような気がした。

 


頬づえついてるわけじゃないんですけどね。こうして見ると被虐感ないなぁ…。
(本当はメチャメチャ痛かったんですよ〜。とほほ)

 

 

蔵人さんがリードを引くのをやめて葉月の後ろにやってきて、バイブを激しく動かした。

うっ、うっ、ううう…!

ボールギャグをされている口から床にポタポタと涎が落ちる。

涎が落ちるほど唾液は出ているのに、
下を向いているので上あごの方まで唾液が回らず、
口の中の上半分だけが渇いてそれがとても苦しい!

蔵人さんは後ろからバイブの刺激を続けてくる。
その刺激はもちろん、物凄い快感。

 

肘と膝だけを床につける四つん這い状態だった葉月は
その痛みとバイブの快感に耐えられなくなって、体勢を崩してしまう。
上半身は肘だけでなく顔面でも体重を支えるようになり、下半身は正座のような格好になる。
それでもバイブの刺激は止まらない。

 

うううーーー、うぅーーー…!

 

体勢を崩したので体重が分散されて肘と膝の痛みは少し軽くなったけど、
口の上側と喉が渇いている苦痛だけはどうにも解消しようがなかった。
声は出てしまうのでさらに口の中が渇く。
渇いているのに床には涎がポタポタと落ちる。

 

あああああ、喉が辛いです、蔵人さん…。

 

蔵人さんに伝えたいんだけど、喋れない。

そしてまだまだバイブの快感攻撃は続く。

 

気持ちよくて、イキそうなんだけど、喉が辛いのが気になってなかなかイケない。
肘や膝の痛みからも完全に解放されてるわけじゃない。

イキそうなのにイケない!

それが新たなる苦痛となって葉月を苦しめた。

 

しばらくその苦痛や快感と格闘していたけれど、
そのうち蔵人さんがバイブから手を放してソファに座ってしまった。

あ…、葉月がなかなかイケないから蔵人さん、疲れちゃったんだ。


蔵人さんの声

葉月はそう思って、とても申し訳ない気持ちになった。

なかなかイケないのはいつものこと。
蔵人さんはそんな葉月をわかってくれてるけど、
でも今日はなんだか特別な感じで、イケる予感はしてたんだけどな。

せめてこのボールギャグを外してもらえれば、もう少し快感に没頭できるのに…。
でもそれを蔵人さんにお願いすることもできない。

 

葉月は蔵人さんに対して申し訳ないっていう気持ちと、
もうちょっとのところでバイブを止められちゃったことで、
ダブルで悲しい気持ちになっていた。

 

 

 

 

 

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