お風呂のあと

 

 

バスルームから出て体を拭いて、ホテルのガウンみたいなのを羽織った。
先に出た蔵人さんはバスタオルを腰に巻いただけでソファに座っていた。
葉月はテーブル手前のその対面の床にふらふらと座り込んだ。

なんだか…、全身の痺れがまだ残っている。
座っていても下半身が小刻みに震えているのがわかる。

この震えが、四つん這いの無理な体勢で全身に力を入れていた筋肉疲労のようなものなのか、
それとも快感の名残りなのか、葉月にはわからなかった。

 

だけど、さっきまでの快感はまだ体の記憶として残っていて、
思い出すだけでよみがえり現象のように下半身がツーンとなる。

凄かった…。

凄く気持ちよかった…。

なんて気持ちよかったんだろう。

 

蔵人さんを見ると、「ひと仕事終わった」っていうような涼しい顔。
凄い人だなぁって素直に思った。
あまりに涼しい顔をしてるのでちょっと憎たらしくも思えた。

 

「蔵人さん…」

「はい」

「凄く気持ちよかったです…」

「そうですか(笑)」

「まだね、体に快感が残ってて、思い出すとハァハァしてくる感じです」

 

「お尻って、みんな痛い痛いって言いますよね」

「そうですね」

「でも全然痛くなかったです」

「する前にマッサージしましたからね」

「マッサージって言っても、ほんのちょっとでしたよね」

「今日ははじめから柔らかかったんですよ。その時によって違うんです」

「そうなんですか…」


蔵人さんの声

本当に痛くなかったし、不思議なくらい簡単に入っちゃったもんなぁ。
蔵人さんって凄いなって思った。

そんな話をしていたけれど、葉月はだんだん言葉を発することができなくなってきた。
体に残ってる快感とプルプルするような痺れで、
ただ床に正座して座ってるだけなのにハァハァしてきて苦しくなってきちゃったからだ。
余韻というほど生易しいものじゃない。
よみがえり症状に近かった。

 

葉月が押し黙ってしまうと蔵人さんが立ち上がった。

蔵人さんは葉月の背後にまわって葉月が羽織っていたガウンを剥がし、
両手首を後ろ手にして手枷で繋いでしまった。

葉月はされるままになっていた。
…というか、動けなかった。

こういう時の自分の状況、凄く好きだ。
完全に気持ちが飛んでしまって、能動的になにかをしようって思えない状態。
何をされるのかわからない不安と期待。
ドキドキはしてるんだけど動けない状態。
まるで人形のような。

 

「体を倒して顔を床につけて」

蔵人さんが葉月の上半身を優しく押しながら言った。
葉月は言われた通りにお尻を突き出した格好になる。

 

お尻に…ローションをちょっと塗られたかもしれない。

その後、蔵人さんがまたお尻に挿れてくれた。

 

え、あ、ああっ!

 

また簡単に入った。

 

おまんこに挿れられる時と、抵抗感のようなものはほとんど同じ。
にゅるって感じに入る。

これもまた、いきなりだった。
今日の蔵人さんは葉月の「想定の範囲」をことごとく逸脱してる。

蔵人さんの気まぐれに翻弄されている自分がいる。


蔵人さんの声

あぁぁ〜〜、あぁぁ〜〜〜!!!

 

すぐに葉月は気持ちよくなる。

これこれ、この快感!
おまんこに挿れられるのとも違う、バイブとも違う、
お尻に蔵人さんを挿れてもらう時だけのこの特別な快感。
深くて重い、泣きそうなほどの快感。

 

 

「どこが気持ちいいの?」

蔵人さんが聞いた。
喫茶店でお喋りしてた時とまったく同じ口調だ。

その言い方に葉月はまた痺れる。

 

どうしてこんなことしてる時に、そういう口調で葉月に質問するんですかっ!
どこが気持ちいいかって、わかってるくせに、わかってるくせに!
蔵人さんがおちんちんを挿れているところですよ!


蔵人さんの声

蔵人さんの冷静な口調になぜかミジメな気持ちになる。

葉月が全身で感じちゃってるこの行為、蔵人さんにとっては何でもないことなんだ。

喫茶店でくだらないお喋りするのと同じくらい、サラッとできちゃうことなんだ。

それに比べて葉月は…、
こんなに気持ちよくなっちゃって、しかもお尻なんかでお尻なんかで…!

 

「お尻…、蔵人さん、葉月、お尻で気持ちいい…!」

 

ミジメなのに、もうこの人には敵わないって認めるように、
葉月はわかりきった答えを口にする。

葉月は後ろ手にされた不自由な格好で、必死に自分からお尻を振っていた…。

 

 

 

 

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