プチ覚醒

 

 

何かが弾けた瞬間だったと思う。

前のデートの時に「ヒドイことされたい」ってことは思いながらも、
葉月にとって何が「ヒドイこと」なのか自分でもわかっていなかった。
鞭で叩かれたりするのも「ヒドイこと」ではあるんだけど、ちょっと違う。
何かが違う。

「違う」っていう表現も少し違うかも知れない。
「何かが足りない」っていうことなのかも。
それは葉月の内部的な問題であることは確かなんだけど。

 

蔵人さんはいつも葉月をきっちり気持ちよくしてくれる。
気持ちよくなれなかった時はない。
だけど、その気持ちいい中でも、普通に気持ちいいだけの時と、
頭の中が真っ白になって、目の奥がチカチカして、
余計なことは何も考えられなくなってわけがわからなくなる状態になる時がある。
もちろんその時の体調とかにもよるんだと思うけど。

葉月はその違いがどこからやってくるんだろう?って、少し前から思ってた。
どういう時に目の奥のチカチカが出てくるんだろう?

 

今日のことでちょっとだけ、そのヒントの端っこが見えたような気がした。
葉月は、お姫様扱いされて丁寧に気持ちよくしてもらうのも好きだけど、
それをしてもらうと、なんだか申し訳ないような、もったいないような気持ちになってくることがある。
蔵人さんにクンニされるのをいつも断固拒否してるのも同じ気持ちからなんだと思う。


蔵人さんの声

蔵人さんはいつも、葉月のことを大切にしてくれるけど、
葉月は乱暴に扱われたり簡単にあしらわれたりするのが好きみたいだ。
ベッドの上よりも床の上の方が落ち着く。

 

でもでも!

お姫様扱いされるのも好きなの。
そういう気分の時もあるの。
あー、なんて難しい女なんだろう。

 

まだまだ自分で気づいてない自分のツボがたくさんあるような気がする。
誰にもわからなかった、葉月自身もわからなかった葉月のツボを、
蔵人さんならまた発掘してくれるかも知れない。

 

 

デートはこの後、お口でさせてもらって、

「最後の時はいつまで吸ってればいいんですか?」

なんてことを蔵人さんに聞いて、教えてもらったりした。


蔵人さんの声

気がつけば時間は予定を大幅に過ぎていて、
蔵人さんは会社に戻る時間がなくなっちゃった。(ごめんなさい)

慌ててホテルを出て、車で蔵人さんを最寄の駅までお送りした。
さっき蔵人さんと会った時にはまだ明るかったのに、
駅前はすでにネオンの光景に変わっていた。

 

時間がなくてバタバタしてたのでご挨拶もそこそこで、蔵人さんとお別れした。
1人になってから葉月は「あっ!」と思った。

 

蔵人さんの指のニオイをチェックするの忘れてたぁ〜〜〜!

 

最後お別れする時に蔵人さんの指のニオイをチェックするのを忘れました。
あの後、すぐに気付いて、
あー蔵人さんが電車の中で、思い出して指のニオイを嗅いでないといいな
って思ってました。

ってメールをしたら、翌日のメールで蔵人さんったら

いいえ、クンクンしてましたよ(笑)

だって…。(とほほほほほほほほ)

 

やっぱり嫌い嫌い!
蔵人さんのこと大嫌いかも知れない。


蔵人さんの声

 

 

 

NEXT:深夜の電話

オセロ的保護者ルームINDEXに戻る

裏葉月メニューに戻る