宴の後(うたげのあと)6

 

 

 

蔵人さんの隣はとても心地よくてうっとりするほど気持ちいい場所だった。

この時まだ葉月には「余韻」が残っていたので、
蔵人さんに体が触れているだけで触れている場所がジンジン気持ちよくなってくる。

 

ハァハァハァ…

 

何もされていないのに横に寝ているだけで全身が痺れて呼吸がハァハァしてくる。
そんな葉月を蔵人さんはしばらくかまってくれたりしてたけど、
いつまで経ってもこの「余韻」は収まらない。
収まるどころかどんどん大きくなってくるような感じ。
葉月のハァハァは止まらない。

 

ハァハァハァハァ…

 

「ごめんなさい。葉月がこんなにいつまでもハァハァしてたら蔵人さんは眠れないですよね。
葉月、ちょっと離れて寝ます」

蔵人さんがこの日、朝早くからお仕事で、無理に飲み会に駆けつけてくれたことを葉月は知っていた。
いつもお疲れなんだから寝られる時には寝てもらわなくちゃ…。

 

抱き寄せようとしてくれた蔵人さんの腕だけお借りした。
腕だけにしがみつかせてもらって、体は蔵人さんから少しだけ離していた。

しばらくすると蔵人さんの寝息が聞こえてきたので「よかった」と思った。
蔵人さんを起こさないようにしなくちゃ。
葉月も寝なくちゃって思ったんだけど、
蔵人さんの腕に触らせてもらってるだけで葉月の呼吸はまた乱れ始める。

 

ハァハァ…ハァハァハァ…

 

「余韻」と、「体感よみがえり病」が併発していた。
何もしていないのに、蔵人さんの腕に触ってるだけでさっきの感覚が体によみがえってきてしまって、
おまんこの奥がツーンとなって腰から背中にかけてがゾクゾクしてくる。
呼吸はハァハァしてくる。
あまりハァハァしてると蔵人さんを起こしてしまうと思ったので息を殺して我慢してたんだけど、
我慢しきれなくなると「うっ、くっ…」って苦しくなってくる。

 

葉月は自分でもよくわからない、おかしな物体に成り下がっていた。
蔵人さんがスヤスヤ寝ているすぐ横で、
ハァハァ言いながら「体感よみがえり」にジタバタしている葉月がいる。
体は充分満足してるはずなのに、
外側から与えられるんじゃない内側からの快感が湧き出してくるような感じ。

 

それからしばらくの間、葉月は1人でその湧き出る快感と格闘(笑)していた。
何時頃寝たのか、覚えていない。

 

 

後になって考えたことだけど、葉月はムードに弱いのかも知れない。
「夜景に弱いのかも」って蔵人さんに言ったように、夜景もそのひとつ。
でもそういう「環境」だけじゃなくて、
蔵人さんとの時間の過ごし方なのかなっていう気がした。

抱きしめてもらったり、体を優しく触ってもらったりしているだけで
葉月の気持ちがリラックスして体も完全にガードが外れる。
何をされても感じるようになる。

いつものデートはホテルに行って雑談なんかをしてから
「それじゃ始めましょうか」みたいな感じで始まって、
葉月の方も「よろしくお願いします」って言ったりする。
そういうのって無意識でも緊張してるって言うか身構えてるって言うか、
本当の意味でのリラックスをしていないのかなぁって、そんな風に思った。

 

「あれ?今日はなんだかいつもより感じる」
って今まで思ったのは、ロマンティックデートの時や暗闇蔵人くんの時。
今回のお泊まりも含めて、3回とも夜景が綺麗で、
もっと考えると3回ともその夜景を見ながら後ろから抱きしめてもらってる!(笑)

おまんこでイケたのも、そのうちの2回。

 

自称「お道具マニア」の葉月が、
「好きなプレイは?」と聞かれて最近では躊躇なく「丸腰エッチ」と答えてしまう。
今の葉月はどんなお道具よりも蔵人さんとのエッチが気持ちいい。

今まで葉月はいろんな変態行為をやってきたけれど、
何をやっても「縛られるだけじゃ感じない」「ローソクやっても熱いだけ」って、
全然気持ちよくなれなかった。
こんなに刺激的なことをやってるのにどうして自分は感じないんだろうって、
絶望感すら持っていた。

でも結局、原点に戻ってきたのかぁって思っている。
葉月も極々普通の女だったっていうことだ。
ここから始まらないと先に進めない。
1年かかってやっとスタート地点に立てたような気がしてる。

 

ノーマルなエッチの気持ちよさを教えてくれたのが
超コテコテ変態S男の蔵人さんだってところが皮肉なところでもあるけれど。


蔵人さんの声

 

 

 

 

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