2時間デート(前編)

 

 

デートの約束をした時点では、蔵人さんのその日のお仕事が「午後2時から」と言われていた。

9時過ぎに待ち合わせして午後1時まで一緒にいられるとして4時間弱。
そのつもりのデートの約束だったのに、
約束した後、蔵人さんのお仕事が「午後1時から」に変更になってしまった。

 

持ち時間2時間半、移動もあるから正味2時間。
喫茶店でおしゃべりすれば2時間なんてあっと言う間に過ぎちゃう。
そんな短い時間にエッチするかどうかを葉月の判断に委ねられた。

 

「僕はどちらでもかまいませんよ」って蔵人さんは余裕の口調。
でも葉月は悩んだ。
当時の日記にも散々書いたことなんだけど、悩む理由はいくつかあった。

 

まず、蔵人さんと一緒にいる時に、時間を気にしながらせかせかするのが嫌だったこと。
5時間あったって10時間あったって「もっと一緒にいたい」って思うのはいつものことだけど、
2時間っていうのはあまりにも短すぎる。

そして、そんな短い時間で中途半端に気持ちよくなっちゃって、
「それじゃここまで」って放り出されたら後が辛くなるって思ったこともある。
その前のデートで時間はたっぷりあったのに葉月は「もっともっと病」になってしまって
ちょっとおかしくなっていた。
あの時点で「時間切れ」になっていたら葉月は怒り出したかわんわん泣いたかのどちらかだろう。
今回もそうなるかも知れないってことは容易に想像できる。

想像できるんだけど、 でも実際にそういう場面になったら、
葉月はわんわん泣きはしないで、蔵人さんのお仕事を優先するだろう。
わんわん泣けるくらい自分を見失えれば本望だ。
だけど葉月にはそれができないんだ、きっと。
「あ、時間ですね」って聞き分けよく帰り支度をするんだろう。
葉月が一番辛いのはそういう自分だった。

 

「まだ気持ちよくなってないのに」って内心思いながら笑顔でお別れして、
帰りの電車の中で充たされてない心と体に涙しちゃったことが何回あっただろう。
っていうか、ほとんどそんなことの連続だった。
蔵人さんとのデートでそんな状態になったことは今までないけれど、
でも2時間デートだと「またあの淋しい気持ちを味わうことになるのかも?」っていう
ちょっとした恐怖感があった。

 

日記やBBSでそんなことをボヤいたら、みんなから叱られた。(笑)
せっかく一緒にいられる機会なんだから、してもらえばいいじゃない。
ベッドでイチャイチャしたり、お昼寝してくるだけでもいいじゃない。
肌に触れるってことは大事だと思いますよ。

メールやBBSでそう言われて、
「そうだよね。一緒にお風呂に入ってくるだけでもいいよね」
って葉月は思った。

気持ちよくなることはあまり期待しないで、
喫茶店でお話する代りにお風呂に入ってのんびりしてくるつもりで行って来よう!

そんな気持ちで臨んだ2時間デートだった。

 

 

いつもは喫茶店の中で待ち合わせするんだけど、この日葉月はお店の外で待っていた。
お茶飲んでたら2時間なんてすぐに過ぎちゃう。
お茶は喫茶店で飲まないでコンビニで買ってホテルに行くことにした。

絶対に今日はせかせかしないぞって葉月は心に決めていた。
ゆったりした気分で時間を過ごすんだ。
そして時間になったらいい子で帰る。
蔵人さんとまったりした時間を過ごしたいだけなんだから、気持ちよくなれなくてもいいもん。
そういうことは期待しないもんって、自分に言い聞かせていた。

そんな葉月の決意をわかってるのかわかってないのか、蔵人さんはいつもと同じマイペース。
もちろん、せかせかしてない。

 

ホテルのお部屋に入ってからも、
さっさと服を脱いで「さぁ、時間がないんだから始めましょう♪」なんてことはお互いに言わない。
蔵人さんが午後からのお仕事の内容なんかを葉月にわかりやすく聞かせてくれて、
そのための資料も見せてくれたりした。
喫茶店にいたとしても同じような話をしてくれたのかも知れないけど、
でもホテルの密室っていうことでなんとなく安心してお話が聞ける。

 

そうそう、それからBBSで話題にしていたホフマン式ピンチコックも見せてもらった。
(写真撮るの忘れた!)

「へぇ〜、これが噂のピンチコックですか!でも蔵人さん、どうしてこんなもの持ってるんですか?」

「ハンズとかで簡単に手に入りますよ。使えるでしょ?」

「使えるって…一体何に…?」

 

そんな話をしながら葉月は思った。
これはこれで楽しいじゃん。
みんなが言った通りだったよ。
葉月はこのまま2時間、ここでお話しててもいいよ。
お話しながら葉月は本気でそう思っていた。

 

だけど、お風呂には一緒に入りたいと思ってた。
だからお部屋に着いてお湯だけは準備しておいた。

30分くらいゆっくりお話したかなぁ、
お風呂のお湯がそろそろ溜まったかなって頃に葉月が
「今日はお風呂だけは蔵人さんと一緒に入りたいと思ってるんですよ〜♪」
って、自分にあまり欲がないことをアピールした。(笑)

でもそれは本当の気持ちだった。

 

「それじゃ、お風呂入りましょうか」って蔵人さんが言ったので、一緒に浴室へ。
この日のお風呂は浴槽が大きめで、二人で並んで余裕で入れるくらいの大きさだった。

 

お風呂の場面ではいつも同じことしか書けないで芸がないんだけど、
葉月は変な条件反射で蔵人さんとお風呂に入ると口数が少なくなる。
この日もそうだった。

並んでお湯に浸かりながら照れ隠しに
「なんか、のんびりした気分でいいですねぇ」とか
「今日は葉月は蔵人さんとゆっくりお風呂に入りたかったのでもうこれで満足です」みたいな、
嘘のような本心のようなことをボソボソ言っていた。

 

「あ、でも蔵人さん、今日は体調はどうなんですか?あんまりゆっくりしてるとまたのぼせちゃう」

「今日は大丈夫ですよ」

って言いながら、蔵人さんが葉月の体を触ってきた。

 

あふっ…。

 

はじめはお話しながら悪戯されてるって程度だったけど、
その悪戯は徐々にエスカレートしてきて、本格的になってきた。

 

あふっあふっあふぅぅぅ〜〜〜!

 

蔵人さんがお湯の中で葉月のおまんこが濡れていることを確かめていた。
お湯の中なのに触れただけで自分がヌルッと濡れていることがわかった。
確かめた後、蔵人さんは葉月のクリトリスを強く擦り始めたので、
葉月は痛くて体を捩るようにして体の向きを変えた。

それでも蔵人さんの手は葉月の股間から離れないで擦る力も弱まらない。
痛いんだけど、でもそうされてる自分の状態に感じる…。
葉月が痛がってるってわかっててやめない蔵人さんの意地悪さに感じちゃう。

クリだけじゃない、いろんなところを刺激されて、指を入れられて、葉月は早くも頭が真っ白になっていた。
浴槽の中での最後の記憶は四つん這いのような体勢で叫んでいる自分の声だ。
その時挿入してもらったかは…覚えてない。

 

 

その後、一緒に浴槽から出たんだと思う。
洗い場の方によろよろと移動した葉月が蔵人さんの方に体を向けた時、
急に抱きしめられた。

 

え?

 

半分朦朧としてる意識の中で凄くビックリした。
葉月は蔵人さんに抱きしめてもらったのはなんとこれが初めてだった。

たった今までヘロヘロにされていて、次の場面では抱きしめてもらってる。
しかもお互いに裸で…。

頭の半分がパニックになって、残りの半分では全身にすっごく心地よい痺れが走っていて、
なんだか涙が出そうだった。
ベッドの上じゃなくて、こうして立ったまま抱きしめてもらったのなんて、
一番最後はいつ、誰にしてもらったんだっけ?

抱きしめてもらうことがこんなに気持ちよくてこんなに安心することだって、葉月は忘れてた。
なんて気持ちいいんだろう、なんて嬉しいんだろうって、
葉月は感動しながら蔵人さんに抱きついていた。

 

そうしたら、今度は蔵人さんが葉月を抱きしめたまま葉月の方に顔を向けて、
そのまま顔を寄せて来た。
あっと言う間の出来事だったんだけど、
その時の蔵人さんの顔がだんだん近づいてくるところは、スローモーションみたいに葉月の記憶に残ってる。

 

えっ?

えええっ???

 

葉月、キスしてもらってる!

 

 

え?

え?

え???

 

それまでは半分だけだった葉月のパニックが体全体に回った。
あまりの衝撃に全身が痺れてぷるぷるしたかと思ったら、
力が入らなくなって、
特に下半身の力がまったく入らなくなって、
立っていられなくなった葉月はそのままズルッと崩れ落ちて、床にへたり込んでしまった。
たぶん「腰が抜けた」っていう状態だったんだろう。

 

「ずるいよ、蔵人さん。そんなの反則技だよ…」

葉月は心の中でそんなことを思った。
思いながらも葉月は、なんだか夢を見ているようなほわっとした意識だった。

 

 

葉月はへたり込んで蔵人さんは立ったままだったので、葉月の目の前には蔵人さんのおちんちんがあって、
葉月は自分からだったか蔵人さんに導かれてだったか覚えてないんだけど、
吸い寄せられるように口に含んでいた。

お口でのやり方は、今までいろんな方法を教えてもらってきたのに、
その時はただしゃぶりつくだけだった。
やりながら「あれ?こんなんじゃダメなのに。教えてもらったのと全然違うことしてるじゃん」ってわかっていたのに、
でも頭が真っ白でどうすればいいのか思い出せないし、わからない。
ただお口でさせてもらってる喜びを感じているだけだった。

蔵人さんのおちんちんは1本しかないのに、
その唯一の大切なところを口にさせてもらえてるのは今は自分なんだっていうような、
すごく光栄な満足感みたいな気持ちだった。

 

まだ頭が朦朧としていて、下半身もゆるゆるしているのに、
蔵人さんが葉月を四つん這いにして、後ろから入れてくれた。
この時、痺れてた下半身にさらに電気が走るみたいに強烈な快感があった。

おまんこの中だけじゃない、下半身だけでもなかった。
四つん這いで上半身を支えている両腕も、自分の体重の半分を支えていることができなくなって、
葉月はお尻だけを突き出して、
浴室の床に顔をつけて体重を支えるような体勢になってしまった。
たぶん、声を出していたと思うけど、「あー!」だったのか「うー!」だったのか覚えてない。

 

葉月が自分の体重を四つん這いで支えることもできなくなっているというのに、
蔵人さんはお構いなしに律動を始めた。
「気持ちいい」なんていう表現では表せない、強烈な快感。
全身に鳥肌が立つような、快感が血液のように全身を駆け回るような快感。
そして目の奥がスパークする。
自分がどこにいるのかわからなくなるような変な感じ。
だけど葉月の背後には蔵人さんがいるってことだけはわかっている。

 

いきなり、「パシッ!」という音と共にお尻に痛みを感じた。
痛いより、その大きな音に葉月はビクッとなった。
「お尻を叩かれてる」
っていうことだけはわかった。

 

パシッ!
パシッ!
パシッ!

 

蔵人さんは何度も続けて葉月のお尻を叩いた。
濡れた手で濡れたお尻を叩くので、いつもよりも音が大きいし、痛みも強い…はずなのに、
その痛みが全身の快感を増幅させるような感じ。
叩かれる度に全身の快感の痺れがゾクッとくるように大きく波打つ。

 

「もっと!もっと叩いて!」

 

葉月は叫んでた(ような気がする)。
もう何がなんだかわからない。

 

パシパシパシパシパシッ!!!

 

まるでボンゴとかコンガとか、そういう楽器を演奏しているかのように、
蔵人さんは両手で葉月のお尻を連打して、葉月は自分を叩かれているその音に酔っていた。

その時の葉月はもう本当に自分の体を支えているのが精一杯で、
出せる力のすべてを使ってその体勢を維持しているという状態だった。
ひたすら頑張っていたんだけど、
その後蔵人さんが「とどめ」って感じで何度か激しいピストン運動をした時に

 

ああーー、ああああああああ!!!

 

ついに葉月の力は尽きて、そのまま浴室の床に倒れ込んでしまった。

 

 

葉月はそのまま、しばらく動けなくなった…。

 

 

 

 

 

 

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