それから確か、ソファのところでフェラ講習があって、
その後ベッドに移動して普通にエッチしてもらったんだったと思う。
あれ?お風呂に入ったんだったかな?
良く覚えてないんだけど、とにかく場面はベッドの上から。
本当に普通の正常位。
いつも変態行為ばかりしているからかも知れないけど、
たまにこうして丸腰の正常位なんてしてもらうと葉月はめちゃくちゃスペシャルな気分になる。
お尻にローターも入ってないぞ。
手足も繋がれてないぞ。
あの恐ろしい竹ピンチもないぞ。
そんなあたり前のことが「特別」に思えてしまう葉月って、やっぱり変態?
蔵人さんの体重が葉月の体にギューッとかかってきて、
蔵人さんの顔が葉月の顔の横にきて頬をくっつけるような形になった時に
胸がきゅ〜〜んとなって、葉月の留め金が外れた。
今までずっと我慢してきた感情が、もう抑えられなくなった。
「蔵人さん...」
「なんですか?」
「あのね、あのね、葉月ね....」
「なに?」
葉月は勇気を出すために蔵人さんの背中に手を回してぎゅ〜〜っと力を入れた。
「葉月は蔵人さんに言いたいことがあります」
「なんですか?」
「あのね、あのね.....」
なかなか言えなくてもう一度背中の腕に力を込めた。
「葉月、蔵人さんのこと好きなの...大好きなんです...」
自分で言ってから涙が出そうだった。
ちょっと間を置いて、蔵人さんは葉月にこう言った。
「いいんじゃないですか?」
「悪いことじゃないし」
ここで急に葉月の恋愛桃色モードは、いつもの分析モードに切り替わる。
もしかして迷惑がられてる?
いや、だったら「いいんじゃないですか?」なんて言わないだろう。
もっとハッキリ「そういうつもりじゃないから」って、蔵人さんなら言うはずだ。
葉月、嫌われてる?
嫌われてたらこんなに何度もデートしてくれたり気持ちよくしてくれたりしないよなぁ。
(と思いたい)
だとしたら...照れてる?
う〜〜ん、そうかも知れない。
でも蔵人さんの表情はいつもと変わらないし、照れてるって感じにも見えないんだよなぁ。
ポーズかも知れないけど。
だけど葉月もそんなに自信過剰じゃないから、
ここで一方的に「照れてるんだな」という判断はしたくないよなぁ。
どうなんだろ?
もしかしたら、「この手の話は全般苦手」な人なのかも知れない。
うん、「照れ」も含めてきっとダメなんだ、こういう話が。
変態行為をやらせたら超達人的なのに、愛だの恋だのって話は苦手???
あはははは、もしそうだとしたらおもしろ〜〜♪
蔵人さんの弱点みつけたり!って感じ?(わはは)
ほんの15秒くらいの間にくるくるっとそんなことを考えて、
内心「くすくすくす」と自己ウケしている葉月に、
蔵人さんは話題を変えるために(かどうかわからないけど)バイブ攻撃を仕掛けてきた。
あーもー、おかしすぎ!
今度のバイブは葉月がずっと前にお道具モニターのお礼か何かでタダでもらったピンクのバイブ。
タダでもらったバイブなんかで葉月はそう簡単に気持ちよくなれませんよ、って思っていたら、
あららららら、これが意外と気持ちいい!
あっと言う間に気持ちよくされちゃって、
葉月は告白のお礼をバイブで頂くことに。(とほほ)
そしてその後、ピンクのバイブは抜かれないまま、
今度はお尻に別の新兵器を入れられることになる。