「濡れない葉月」

 

 

お部屋に入って蔵人さんと二人っきりになると、葉月はさらに頭がくらくらした。

葉月はそんな自分がなんだか「らしくない」ような気がして、
蔵人さんに悟られないように元気にお道具をテーブルに並べたりしてた。

 

「今日もよろしくお願いします」
と葉月がご挨拶すると、蔵人さんは

「はい」
と答えてから

「さて、今日はどうしようかな...」

というようなことを言っていた。

 

いつもなんだけど、蔵人さんは行き当たりばったりと言うか、その時の気分と言うか、臨機応変と言うか、
とにかく予測できない人だ。

「今度やってみましょうね♪」
って言われたことを、本当に「今度」やったことなんてほとんどない。

本当はいろいろ考えてることがあるのかも知れないけど、
少なくとも葉月には蔵人さんの考えてることは読めない。


蔵人さんの声

そんな蔵人さんが一番初めに手に取ったのは麻縄だった。
慣れた手つきで麻縄をさばきながら、

「服を着たままこっちへ来てください」

って葉月を呼び寄せた。

 

葉月の首にかけた縄にいくつか結び目を作っている。
亀甲かぁ...ってことは股縄かぁ...。

「股縄....嫌いなんですよね」

って、葉月は思わず言っちゃった。

「でしょ?」

蔵人さんはニコッと笑って言った。

 

なんだよ〜、嫌いだって知っててやってんのか!
やっぱり蔵人さんって嫌なヤツだな。
これからは蔵人さんには「○○は嫌い」ってうかつに言わないようにしなくちゃ。
言ったら絶対にされるから。

などと思っているうちに、葉月は服を着たままの亀甲状態に。

 

「それじゃ、そのソファに後ろ向きに乗ってください」
「はいぃ」

股縄はそんなにキツくはなかったけれど、
真っすぐに立ってる時と違って動くとやっぱり食い込んでくる。
葉月は蔵人さんに背中を向けた形でソファに乗り、
蔵人さんは葉月のスカートを捲りあげた。

「服を着たまま縛られるっていうのも別の恥ずかしさがあるでしょ?」

みたいなことを言われたような気がする。

 

葉月はその時、
「服を着ていようが裸だろうがこうして蔵人さんにお尻を見られちゃうことは恥ずかしいことには違いないけど、
でも服を着てれば『お腹ぽよよん』は見られないからいいな」
なんて、どうでもいいことを考えていた。


蔵人さんの声

蔵人さんは葉月の股縄をかき分けるようにしてクリトリスにローターを仕込み、
その後、お尻にアナルプラグを差し込んできた。

アナルプラグを入れる時、前の時みたいに丁寧にマッサージしてくれなかったので、
ギュッと入れられて一瞬お尻がズキン!って痛かったんだけど、
その痛みはすぐにローターの気持ちよさに掻き消されてしまった。


蔵人さんの声

クリトリスにはローター、お尻にはアナルプラグ、それを股縄が押さえている...
そんな状態のお尻を葉月は蔵人さんに向けさせられていた。

 

後ろを向いていたけれど、蔵人さんの視線を感じる。

あ〜、ダメだ...葉月は蔵人さんの眼に弱い!

冷静に、見下すように葉月をみつめるあの視線が、葉月の肌に刺さるんだ。

 

 

視線は充分に感じているのに、葉月はローターの快感にも意識を引っ張られ、
一番気持ちいいポジションを探して体をよじるようになる。

蔵人さんは何もしていないのに、何も命じていないのに、
葉月は自分が気持ちよくなるために自らお尻を振っている。

そのうちに勝手に喘ぎ声を発し、その浅ましさを蔵人さんに見られていることにまた興奮する。

 

どうして蔵人さんだと葉月はこういう風になっちゃうんだろうな。
誰とでもこうなるわけじゃない。
蔵人さんとの時だけなんだ。

物理的に「ここをこうすると気持ちいい」っていうことだけじゃなくて、
精神的に凄く追いつめられる。

他の人と何が違うんだろう。

 

そんなことを頭の隅っこで考えながら葉月がローターの気持ちよさに身を委ねていると、
蔵人さんが鞭を取り出して葉月のお尻を叩いてきた、

でも初めは軽〜〜〜くだった。

全然痛くない。
だんだん強く、何度か叩かれたような気がするけど、痛いってところまでいかない。

 

「痛くないですか?」

って蔵人さんが聞いてきて、葉月は

「い、い、痛くないですぅ」

と答えた。

「この前よりも強く叩いてるんですけどねぇ」
って蔵人さんは言ったけど、本当に痛くない。

でもそう言われてみれば叩く時の音が、
前の「ぺしょっ」っていう音じゃなくて「パシッ」っていうくらいになってる。

痛いどころか「心地よい刺激」くらいに感じていた。
叩かれると、その刺激がおまんこに響く、ような。
気持ちよくて、葉月はまたお尻を振るようになる。

 

「右しか叩いてないの、わかります?」
蔵人さんはそんなことを聞いてたな。
どっちのお尻を叩かれてるかなんて全然意識してなかったけど、そう言われてみれば右だけだ。

「あー、うー、はいぃ〜?」

なんで右だけなんだか、どうして葉月にそんなことを聞くのか、考えてる余裕はなかった。

後で蔵人さんからそのことの説明があったんだけどね。
右しか叩いてないのに左を叩いて痛ければどうだとかなんとか。
ごめんなさい、忘れちゃいました。


蔵人さんの声

こんないきなりの豪華オードブルだったんだけど、
葉月はこの時、自分がいつもとちょっと違うことに気付いていた。

「なんだか今日はいつもより濡れてこないかも」

頭の中と体はいつも以上に感じているのに、いつもの「じゅるっ」っていう感覚がない。

どうしてなんだろうなって、葉月は不思議だった。

 

「今日はなんとなくノリが悪くて感じない」っていう日はたまにある。
でもそうじゃない。

極度の緊張から突然こういう場面になったことに体の反応がついていっていないような気もしたし、
全然関係ないかも知れないんだけど、
そろそろ花粉のシーズンなので花粉症のお薬を飲んできたからかも知れない、
なんてことも考えた。

花粉症の薬は鼻の粘膜に作用するし、唾液も少なくなる。
おまんこに影響があってもおかしくない。

 

いずれにしてもなんだか今日の葉月は良くも悪くもちょっと「変」だ。
蔵人さんに変に思われないといいな、って思っていると、

「それじゃ服を脱いでこっちに来てください」

って蔵人さんが葉月を呼んだ。

 

 

 

 

NEXT:トゲトゲ

オセロ的「保護者ルーム」INDEXに戻る

裏葉月メニューに戻る